cover_talk

社会を映すマスメディア。そこで働く「テレビ報道」の仕事とは?
現役報道ディレクター2名を迎えその魅力に迫る。

濱田入社3年目の28歳です。大学卒業後、新聞社に入社しましたが、放送の世界をこころざしシードアシストに転職しました。転職後、FM802のニュースデスクを1年2か月務め、この間MBSラジオのニュースデスクも経験しました。その後、会社の勧めと私自身の希望もあってABCテレビ報道に勤務。番組のフロアADを1年弱担当した後、現在は報道記者兼ディレクターを務めています。今の仕事になって半年が経ちました。

丹生谷私は大学卒業後、大学の短期大学部で非常勤副手として2年間働きました。この間、どういった道に進むか考えていましたが、報道に興味を持っていたため、著名なジャーナリストの事務所のスタッフとして半年間勤務、その後、シードアシストの求人を見て転職しました。入社後は濱田さんと入れ替わりにFM802のニュースデスクを担当。半年勤務した後、讀賣テレビの報道の仕事に就きました。入社2年目の27歳、テレビの世界に入ってもうすぐ1年です。

実際の仕事内容

img_mibutani01

濱田大きく分けて記者・ニュースの受けとディレクターです。記者はデスクの指示を受けて現場などを取材。カメラマン、カメラ助手と3人で行くことが多い。ニュースのバリューによってはアナウンサーが同行することもあります。カメラマンにはどれを撮るのかを指示し、取材内容を本社に伝えます。私が現場から「顔出しレポート」することもあります。ニュース受けは逆に本社での仕事で、記者からの連絡を受け、ニュース原稿を完成させます。同時に映像編集の指示、テロップの発注も行い、放送できる状態にします。ニュースの時間が迫っているときに飛び込んできた時は、大変ですね(苦笑)。 ディレクターは番組の特集やコーナーの制作です。月に1、2回担当していますが、ネタ探しから始まり、企画立案、企画が通れば、いよいとロケです。映像編集、台本作成などを行い、5分から10分の完パケを完成させます。それと、以前やっていたフロアADの仕事は、生放送のスタジオで出演者の方に指示を出したり時間の管理、フリップを用意したりします。放送をスムーズに進行させることが最も重要です。この時の経験は今の仕事に生かされていると思います。

丹生谷私の担当はオンエア関係と取材・企画関係です。オンエア関係は現場の中継ディレクターや本社でのニュースのディレクターです。ニュースのディレクターはスタジオでのフロアディレクターとサブ(副調整室)でのオンエアディレクターがあります。オンエアの基本で、まず、これをクリアしないと次のステップに行けません。取材・企画関係は特集やコーナーの制作で、濱田さんとほぼ同じです。

なぜ報道の仕事なのか

丹生谷ところで、濱田さんはなぜ報道の仕事を選んだのですか。

濱田もともとニュースが好きで興味があった。すべての人がニュースに関心を持っているわけではないと思いますが、すべての人に必要なものだと思います。今、若い人がニュースに興味を持っていないといわれることがありますが、報道は世の中に絶対必要なものだと思う。同世代や年下の人にも興味を持ってもらえるようなニュースを作っていきたい。

丹生谷私も一番興味を持っていたのが報道でした。また世の中の役に立ちたい、世の中のためになりたいとも考えていたのでこの仕事を選びました。世の中には弱者の方や困っている人も多い。こういう弱者の立場にたって働くことに意味を見出しています。やはり民主主義の根底を支えるのはメディアの力ではないかと思っています。

なぜテレビなのか

img_hamada01

丹生谷では、なぜテレビなのか。やはり、一番影響力のあるメディアだと思います。映像があることで言葉だけでは伝えられないことも視聴者に伝わるという強みがあります。ただ、それだけ影響力があるということは気を付けなければならないことも多い。誤ったことを伝えてしまえば、それが正しいこととして広がってしまうかもしれません。そのために、取材、編集、テロップの作成など、ひとつのVTRを完成させるまでたいへんな労力をかけていますし、そうする責任もあると思います。余談ですが、私が少しでもテレビに映ると友人からメールが入ることもあり、影響力の大きさを感じます(笑)。仕事をしていて一番うれしいのは企画の取材先から「見たよ。よかった」と言われることですね。

濱田映像があることでほかのメディアと比べて説得力がある、インパクトがある、臨場感がある。これがテレビの良さです。テレビでしか伝えられないものがあります。幅広い年齢層を考えると分かりやすさが求められます。そして常に視聴者を意識してバランスを欠いたものにならないよう心掛けなければならないと思います。

仕事のやりがいや苦労は

濱田丹生谷君はテレビの仕事に就いて9か月ですが、ここに来るまでいろいろ乗り越えてきたものもあると思いますが。

丹生谷そうですね、例えばオンエア業務に関わることとVTRを制作することは、ずいぶん違いがあります。片や瞬発力・反射神経が必要で、片やじっくり原稿や台本を考えたりする。どちらもテレビに大切な要素ですが、私は素早い行動が得意ではないと自己分析していますので、オンエアに関わることは得意ではないと思っています。だから自信がつくまで時間がかかりましたし、厳しい指摘を受けたこともありました。一方で、じっくりできる仕事、企画取材などは私に向いていると考えています。プロデューサーが私のやりたいことを認めてくれることは大きなやりがいです。テレビには多くのスタッフがいるので、チームワークが大切です。

濱田私はフロアAD、オンエアADなどいろいろやってきました。フロアは向いていませんでしたが、今の自分に生かされています。苦しい時期もありましたが、投げ出さずに良かったと思います。人にはそれぞれ得意分野がありますが、今、やりたかったことをやらせていただけていることに大きなやりがいを感じています。そういえば、先日、ニュースの取材先で丹生谷君と会ったね。

丹生谷緊張感のある現場で同じ会社の社員が競い合っていることに、あらためてこの仕事の使命感を感じました。

今の課題は

濱田ニュースも企画も数をこなして、先輩方が持っている「感覚」を身に着けていきたい。そして出来ることを増やしていきたい。今は、起きているときはいつも企画のことを考えています。

丹生谷私も自分の企画を任せてもらえるようになり、できるだけ質の高いVTRを作れるようになるのが今の課題です。数をこなし、やったことのないことにチャレンジしてバリエーションを広げたいです。

今後目指すもの、夢

丹生谷5年以内に海外取材をしたいと思っています。得意分野を広げ、10年後には番組に不可欠なディレクターになれればと考えています。夢は映像的な観点を持ったジャーナリストになれればと思います。

濱田ライフワークとして取り組めるテーマを早く探したい。そしてそれがドキュメンタリーの制作につながることを目指したいと思います。

img_hamada_mibutani

志望される方に

丹生谷ニュースが好きだけではなく、テレビが好きでないと難しい仕事です。ただ、硬いニュースだけではなく柔らかいニュースでも幅広く興味を持つことが大事だと思います。テレビを見ていて、もっと知りたい、私ならこう思うと考える人にはピッタリの仕事だと思います。勤務時間が長くなることもありますが、自分がやりたいことを見つけられれば、これ以上おもしろい仕事はなかなかないでしょう。

濱田ほかのメディアの報道と比べてもテレビならではの表現ができるおもしろさがあります。ニュースが好きだということも大事ですが、世の中に関心を持ち、いろいろなことに興味を持てる方であれば、やりがいを感じることができる仕事です。是非、チャレンジしてください。